ツールド台湾最終ステージ
5日目の今日はいよいよ最終日。
(スタート地点は有名な大仏前)
現在チームとしては小石さんが1位と2秒差の総合2位、3位〜5位くらいまではボーナスタイムで逆転される可能性もあり、攻めたいが守らないといけないという難しいレース。
チームゴールは第一に小石さんの総合、2番目にマルチェッリでのステージ優勝を目標に掲げた。
自分の役目としても、逃げの選抜や中間スプリント、ゴール前でのアシストなど、重要な役回りで最終日に挑む。
コースとしては中盤に2級山岳があるものの、クライマー向けのコースではなく、終盤もずっと平坦が続くので、例年集団スプリントになることが多い。
いざスタートすると、42km先にあるボーナススプリントを狙ってか、総合僅差の選手もアタックに参加してきて、本日も厳しい展開。
自分も前で動いて行く中で、Kern Pharmaのリーダーも焦って動いている場面が見受けられた。
それを見逃さず、大喜が小石さんを引き連れて抜け出しに成功!
イスラエルの選手や強力なメンバーが前に行っていたが、肝心のリーダーが反応できず、前に控えていたチームメイトも呼び戻してリーダーチームが必死の追走。
しかしアシスト勢がこれまでの捌きで消耗していたためか、アシスト陣が崩壊してリーダー自ら脚を使い先頭を吸収。
しかし前では大喜が捨て身の牽引をしてくれたおかげで、早くもリーダーを丸裸にできた。
その直後に600mくらいの坂が出現し、イスラエルやブルゴスが総攻撃。
この動きでリーダーが遅れ、30人弱のでかい集団逃げグループと、リーダー含む後方集団という構図に。
ここにチームからは小石さん、マルチェッリ、自分の3人が乗れたので、全開で引き離しにかかる。
リーダーのCOBO選手を除くほとんどの総合上位勢と、有力スプリンターも先頭集団にいたため、他チームとの協調も崩れず、ハイペースを刻んだ。
タイム差は30秒から1分までじわじわ開き、Boaroの無線からは「Kernのアシストがまた1人遅れた!後方集団はもう3人しか牽けない!いけるぞ!」と檄が飛ぶ。
そして最初の中間スプリントでは、マルチェッリのサポートで小石さんがトライしたが、惜しくも絡めず。
逆に総合4位にいたイスラエルのBlackmore選手にボーナスを取られてしまった。
2級山岳では後ろからの追走が怖かったが、こちらもハイペースを刻み追いつかれないまま終盤戦。
後方ではリーダーチーム以外にも引くチームが現れたようで、最大2分まで開いたタイム差はまた1分近くまで縮められ、まだ安心できる状況ではない。
前頭集団も30人近くいるので、自分1人が無駄に脚を使う必要はないが、なるべく集団のペースを保てるように積極的に回るようにした(実際回っていたのは前の半分くらい)
そして終盤、ここからも残り2回もスプリントポイントがあり、気が抜けない。
2回目は小石さんも3位通過して1秒獲得したが、今回もイスラエルの選手に先着され、バーチャルで総合1位から2位に戻ってしまった。
最後のスプリントポイントも先着されてしまい、残念ながら打つてなしであった。
そしていよいよスプリントに向けての勝負が始まる。
回る選手がさらに減り5人くらいしか回らなくなったので、ここからは自分もペース維持に全力を尽くす。
しかしラスト2kmで、Polti Komataの選手ら2人がアタックして先行。かなりギャップができてしまった。
皆んなで追いかけようと先頭にでたが、自分の番手もPoltiだったので、腹を括って最後の力を振り絞り1人で追走。
吸収目前で脚が終わって焦ったが、後ろからアタックがかかり自分は仕事終了。
マルチェッリに託して自分は集団最後尾でフィニッシュした。
結果、マルチェッリは僅差の2位でステージ優勝は逃したものの、ポイント賞総合を獲得。
小石さんも最終日まで攻めて戦い続け、総合2位。
そしてもちろんアジアンリーダーも獲得。
毎ステージのチーム上位3人の合計タイム合算で争うチーム総合優勝は、我々JCL TEAM UKYOが獲得した。
・総括・
個人としての結果はついてこなかったが、自分のコンディションが良くないなりに出来る限りのことは出来たと思う。
何より小石さん始め、チームメイトみんなが本当に強くて、なんとかして役に立ちたいという一心でした。
最終日の今日は、足は無かったけれど、今までで1番役に立てたのではと、達成感を感じられた日でした。
UCIプロチームが6チーム参戦する中で、日本のコンチネンタルチームとしてここまで戦えたことは誇らしくもあります。
5日間、たくさんの応援ありがとうございました。
スタッフの皆様も、寝る間も惜しみながら沢山のサポートをしてくださり、本当に感謝です。
また明日にはイタリアに向けて出発しますが、最後の夜を楽しみつつ次に向けて備えたいと思います。
ありがとうございました。
- 2024.03.14 Thursday
- レース
- 18:39
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- by 岡 篤志